初釜 |
年が明けて最初のごちそうはこちらのお茶でした。
わが家の初釜です。昨年暮れに京都出張のおみやげに頂いた御目出度いお茶を元旦の最初に頂こうと楽しみにとっておいたのです。封を開けて急須に熱いお湯を注ぎます。香ばしく香り高いお茶で新しい1年がスタートです。
こちらは京都のお茶屋さん『一保堂』の『新春・大福茶』です。東京のデパートでも購入できるのでわが家でもこちらのお茶を日頃から頂いています。きっかけは秘書の先輩が個室の打ち合わせ用にこちらのお茶を使っていたことからでした。休暇のときなどに業務を引き継ぎお茶出しをするのですが短い打ち合わせにそれぞれのお好みに応じてコーヒー・紅茶・日本茶と素早く準備をしてお出しするのは結構慌ただしいものです。
短い時間で準備をするせいか緑茶の色がなかなかでなくて気を揉んでいました。あるエッセイにもこちらのお店のお茶が紹介されていたのでデパートの売り場にお茶を選びに行ったときのこと日頃疑問に思っていたことをお店の方に伝えてみました。『会社で緑茶を使わせて頂いているんですがどうも色や味が薄いようなのですが・・・』するとお店の方は『京都ではほうじ茶が飲まれるので緑茶なら他のお店のものをどうぞ。関東の方は緑茶と言えば静岡茶を飲まれる方が多いので京都の緑茶は薄く感じると思いますから。』納得です。
こちらのお店はパッケージのデザインも素敵なので夏は麦茶・冬はほうじ茶など愛用しています。特にお抹茶の粉末にお砂糖が入ったものがあってミルクを入れて抹茶ミルクを作ったりアイスにかけたりと手軽なのでこちらの商品もよく購入します。英語の説明書もついていてリーズナブルなので海外への手軽なお土産としてもおすすめです。特に抹茶の人気が高いパリへ行かれる方などいかがでしょうか。
お茶が好きなのでカラーの学校でパッケージデザインのプレゼンがあった時のテーマもお茶にしました。その頃は中国茶に夢中になっていたので中国茶の本場の台湾に旅行してお茶の道具と本場のお茶を問屋さんで仕入れたり専門店やコンビニで売られているお茶を市場調査したりしてプレゼンボードを完成させて優秀賞を頂くことができました。
こちらのお茶『大福茶(おおぶくちゃ)』は平安の都に悪疫が流行したときに空也上人が大変心配され観音菩薩を作り車にのせ自らこれを引いて洛中を廻られたことに由来するそうです。その折に観音にお供えしたお茶を病者に施されたところ平癒する者が非常に多くやがて疫病はおさまったと伝えられているそうです。以来この功徳にあやかる意味で時の天皇は毎年正月元旦にこのお茶を服されることになりいつしか縁起のよい大福茶となって今日まで伝えられているそうです。1年の邪気を払い新年を祝福する大変縁起のよい大福茶ですから1月のサロンレッスンでみなさんにお福分けをとティータイムにお出ししたいと思います。
お雑煮やお節料理に日本茶と日本の良さをしみじみと感じられるお正月っていいものですね。