美しい人 |
きもの一蔵・所沢店での催事3日目。本日が最終日です。
前日とはまた場所を変えていただいて、壁一面が鏡張りの広くて明るいスペースです。お着物もたくさん目に入りますので、カラー診断の際にも「例えば、お着物で言うとこういう感じのお色がお似合いになりますよ。」とご提案がしやすくなり、お客さまにとってもお色がわかりやすかったことと思います。店長さんの臨機応変のアイデアは、本当にすばらしいですね。
週末ということもあり、七五三の晴れ着をお仕立てにいらしたご家族連れや、成人式の振袖をお求めの母娘さんなど、平日の落ち着いた雰囲気とはまたちがって店内は華やかな賑わいにあふれていました。年末年始など、晴れ着を着る機会が増えるこの時期にお着物をお求めになる方が多いのだそうです。
「おばあちゃんが七五三の着物を作ってくれるというので・・・」と、小さなお子さんの手をひいて来店されたお母さま。反物をあててもらうと、いつもとちょっとちがう雰囲気に、にこにこ顔のちいさなお客さま。
お嬢さまの成人式の振袖を求められたというお母さま「「当日のメイクはピンク系とかオレンジ系とか、どちらがいいのかしら?振袖は青なんですけど、濃い色の方が似合う気がするの。」
ハレの日を待ち望むしあわせそうなご家族の表情がとても印象的でした。
艶やかな振袖を着付けされたお嬢さまに思わず「きれいねぇ」と、店内の誰もが見とれてしまいます。卒業式の袴も合わせてみたり「ブーツでも合いますか?」「ブーツだったら、袴の丈は少し短めの方がいいですね。」そんな会話とともにみんなが自然と笑顔になります。
カラー診断もお母さまとお嬢さまはじめ、お若い方も体験してくださいました。髪は艶やかで、お肌も瑞々しく、若いお嬢さまらしく健康的な美しさに満ち溢れています。お若い方は、若さで何でも着こなしてしまえるものですが、30代を迎えたらもうごまかせません。「この色は好きなんだけど、顔色が悪くなるから着ないの。」「この色は似合うって言われるわ。」と、普段のご経験から、どのタイプか予想をされたり、本日もたくさんの方に楽しんでいただくことができました。
催事のような現場でのお仕事では、ご一緒させていただくみなさまのお仕事ぶりやお話がとても勉強になるのです。お客様との会話もお肌や髪の色を拝見すると「昔は真っ黒だったのよ。」「ヘナで染めているの。」「日に焼けてしまって。」と、毎日のくらしのお話に広がることもしばしばで、楽しい時間です。
特にこの3日間は、和装の美しい方々とご一緒させて頂いて、その所作や言葉遣いまでも学ぶことばかり。髪もきれいにセットされて、忙しい朝にご自分で着付けをされて、さぞ大変では・・・とお伺いすると「15分もあれば着られるのよ。それにたくさん着るとだんだん身体に馴染んでくるようになるから、慣れればだいじょうぶよ。」とやさしい笑顔で答えてくださいます。重ね襟や帯留もビーズがあしらわれていたり、毎日の装いがとても楽しみでした。
お帰りの際は、外が雨模様の日はコートを羽織ったりと、昔からこうやって、日本人は季節と共にていねいに暮らしてきたんですね。美しい佇まいの方にお会いして改めて感じました。先日のセミナーの後にもビジネススーツについてのお話から、若い方のお洋服のお話まで発展したのですが、昔はハレの日とケの日がはっきりしていて、お正月は新しいものを身につけるとか、こういう場に行くから着るものを新調するなんてありましたが、最近は区別がなくなってしまいましたね・・・昔は家庭の中で、おじいちゃんやおばあちゃんから自然に教わったものなんですよ・・・なんてお話もありました。
今は、冬でも室内はあたたかいので、上着を脱ぐとノースリーブだったり、夏用と思われていたバックストラップの靴なども冬場でもふつうに売られています。テレビをみていてもファッションに季節感がなくなってきたのかしらと思うことも多くなりました。
ご年齢によっても思いはさまざまだと思いますが、今回のお仕事ですっかり、和の気分が盛り上がってしまいました。日頃、ふれる機会の少なくなったお着物ですが、その美しさはお洋服には出せない特別な気品をかもし出します。おとなの女性の品格と奥ゆかしさ感じました。美しい人・・・まずは和服美人を目標にもっと気軽にきものライフを楽しんでみたいと思いました。
所沢店にご来店くださったお客さま、スタッフのみなさま、3日間ありがとうございました。
来週は、きもの一蔵 千葉店へお伺いいたします。(9/18(木)~20(土)10:00-19:00)
詳細は恐れ入りますが以下URLをご参照の上、千葉店までお問い合わせをお願いいたします。
http://www.ichikura.jp/event/tenpoevent.html#02
千葉方面のみなさまとお会いできますのを楽しみにしております。